800号記念(令和1年度)『収穫祭』 第1位  中山宙虫

令和1年度(800号記念)収穫祭 第1位 夕焼けを追って    中山宙虫 カーテンを外した部屋に春夕焼け 昨夜から雨が重たい黄水仙 エンディングノートに青と書く辛夷 虐待をうじゃうじゃ邪推おたまじゃくし 春落葉と空と水力発電所 さえずりの舗道で友が消えてゆく 監視カメラが動き浅蜊の砂を抜く 揚雲雀落ちてひさしいピーター・パン 春…

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平成30年度収穫祭 第1位 田中正恵

平成30年度収穫祭第1位 石が鳴く     田中正恵 福豆の零れる鬼の更衣室 春一番埴輪の将軍整列す 流されて夫婦で目差す雛浄土 春寒や阿修羅の目尻濡れている 啓蟄や十三センチの布の靴 野火走る昂る男の声五体 桜咲く契約書のある甲と乙 師の一句磯巾着の乾びたる 万緑や介護ホームのわらべ唄 町…

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平成29年度収穫祭  第1位 中山宙虫

平成29年度収穫祭第1位 悪運     中山宙虫 開運の梅らしいけど白ばかり 春月の音立てひとり歩く村 金さんの兄さんが邪魔鳥雲に 霊媒が敬語で座る木瓜の花 漁網干し男が白くなる春昼 たんぽぽの絮が落ちゆくまぶしい村 ニセアカシアのぞわぞわ路地の銃砲店 ゆきやなぎ宇宙人にも足がある 毛虫の背をチャペルの鐘がざわつ…

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